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【VOICE 後編】会話に繋がるセルフブランディング / イラストレーターDOTさん

DOTさんとくんちゃんの笑顔のツーショット写真。DOTさんは手元にパンフレットを掲げている。

茅ヶ崎・湘南エリアを拠点にイラストレーターとしてご活躍されているDOTさん。
2023年6月に東京ビックサイトで開催されたクリエイターEXPOへ出展された際、Tanemakiではブランディングをサポートさせていただきました。
今回はインタビューの後編として、クリエイターEXPO出展を経てセルフブランディングについて考えられたこと、Tanemakiとのプロジェクトのご感想を伺いました。

目次

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ご依頼、そしてTanemakiからのご提案

くんちゃん:キャッチコピー制作のご依頼をいただいた後の初回ヒアリングでは、DOTさんご自身について、そして営業活動に関して抱いている課題や意識、クリエイターEXPO出展についてお話していただきました。

DOTさん:そうでしたね。

くんちゃん:元々のご依頼は“イラストレーターDOT”さんの総合的なキャッチコピーを制作することだったのですが、色々とお話を伺った上で、まずはクリエイターEXPOに向けてのトータルブランディングをさせていただいた方が良さそうだなと感じました。
というのも、キャッチコピーだけを制作させていただくよりも、実際に目の前にある営業機会を目標としてブランディングした方が効果を感じやすいと思いました。そしてその効果は、根本的にDOTさんの営業活動に対する自信に繋がるのではないかと考えました。
それでご希望とは違うことは承知の上で、勇気を出して一緒にクリエイターEXPOを作っていきませんかとご提案させていただいたのですが・・・その提案をお聞きして、どう感じましたか?

DOTさん:そう来たかと思いましたね笑
でも考えてみれば、たしかに作ってもらったキャッチコピーを最初に大きく打ち出す場はクリエイターEXPOになるんですよね。そういう意味ではちょうど良いのかもしれないと思いました。

くんちゃん:良かったです笑
私の感想になってしまうのですが、今回のプロジェクトではDOTさんをトータルブランディングすることができて本当に楽しかったんです!
キャッチコピーだけではなく、会場で配るパンフレット、ブースに飾るポスター、ブースの装飾イメージも制作させていただいたのですが、制作しながら「どんな新しい出会いに繋がるだろう」と想像すると、もうワクワクが止まりませんでしたね。

DOTさん:それは嬉しいです。私も一緒にプロジェクトを進めることができて楽しかったです!

LUCY’S Bakery & Kitchenのランチ、本当に美味しいです。

ポイントを定めたキャッチコピー

くんちゃん:キャッチコピーの方針を定める初期段階では、そもそも訴求軸をイラストとアニメーション制作推しでいくか、それともアニメーション制作のみを推していくかでも悩まれましたよね。

DOTさん:そうでしたね。
今回はくんちゃんと色々と話し合って「アニメーション制作」に的を絞れたのですが、それまでは自分で営業ツールを作ろうとするとすごく欲が出てしまい、「アニメーションも作れるけれど、イラストの仕事も欲しいです」みたいな感じのアピールの仕方になってしまっていたんです。
やはり他の人に入ってポイントを絞ってもらったことはすごく良かったなって思いますね。

くんちゃん:訴求ポイントを絞るのは勇気が要りますよね。

DOTさん:そうですね・・・だけど実際に依頼してみると、むしろ「どんなキャッチコピーができるんだろう」という楽しみの方が強かったですね。
今回は私自身を売り出したいという要望だったので、それに対してどういうものを作ってくれるんだろうとワクワクしていました。

くんちゃん:キャッチコピーは何案かご提案させていただき、その中から「アニメーション広告をワンパスで制作。」という案に決まりました。
一緒に迷ったのが懐かしいですね。でも決める時は、DOTさんも私も満場一致でしたね。

DOTさん:そうでしたね。トータルで考えると、今回採用させてもらった案が一番自分が言いたいことだったので、ピッタリかなと感じました。

くんちゃん:実は、キャッチコピー制作で最初にいただいていたご要望としては、DOTさんの画風の大きな特徴である「可愛さ」を打ち出してほしいということだったんですよね。
だけどヒアリングを通して浮き彫りになってきたDOTさんの強みは、お一人でディレクション〜作画や動画制作までアニメーションをワンパス制作ができるということでした。
それでいざキャッチコピー制作を進めてみたところ、ご要望にあった「かわいさ」という訴求ポイントに関しては、言葉で訴求するよりもビジュアルで訴求する方が直球で感覚的に伝わりやすいかなとは思いました。

DOTさん:そうですよね。やっぱり自分で作ろうとすると、「可愛い」というワードをたぶんキャッチコピーに入れちゃってたと思うんですよね。そこをなくすっていう選択肢は、自分だけでは持てなかったと思うんですよ。だから、そういうのを提案してもらったのも良かったなと思いましたね。
でもどの案もすごく良かったから本当に迷いましたね。

過去イチに良いパンフレット

DOTさん:パンフレットは、もう私の過去イチで本当に一番いいものを作っていただけました。

くんちゃん:嬉しい〜!
パンフレットのサイズ感や仕様(仕上がりサイズ:約180mmの正方形、巻き三つ折り加工)に関してはDOTさんからのアイデアでしたよね。

DOTさん:そうですね、パンフレットの形状に関しては、依頼させてもらう前から希望のイメージがありましたね。

くんちゃん:あの仕様はすごく素敵なでしたよね。手に取りやすいサイズ感で、DOTさんのイラストのコロコロと丸みを帯びた可愛らしいフォルムとの相性も良かったように思いました。
しかも巻き三つ折りは、パンフレットを開いたときは結構大きくなるので、作品を一覧で見た時にボリューム感や迫力を出すこともできますよね。A4サイズの二つ折り仕様よりは、個性を出しやすいように思いました。

DOTさん:たしかにそうですよね。
実際に会場で配布した実感としては、パンフレットをパッと取って行かれる方よりは、ブースの前で立ち止まってパンフレットの中身をじっくりと見てくださる方が多かったですね。
表紙がコピーと大きいラストのみだけど、開いてみると中身がボリューミーなので、それをじっくり見てくださっていたという印象でしたね。

くんちゃん:おぉ〜!それで中身を見た後は、持って帰ってくださるんですか?

DOTさん:そうなんですよ。もしくは、質問したり話しかけてくださったりして、すごく嬉しかったですね。

ブース装飾 – 絶対にやりたいと思ったアイデア

くんちゃん:ブース装飾についてのご感想について、伺ってもよろしいでしょうか。

DOTさん:最初の打ち合わせのときにブースを風船で装飾するアイデアをくんちゃんから聞いて、「それは絶対絶対やりたい!」と思いましたね笑
実際に展示会場でも風船を使っている人はいなかったし、ブースに貼っているポスターをシンプルなデザインにした分、めちゃくちゃかわいく仕上がったなと思って、私的にはすごい大満足ですね。

くんちゃん:めっちゃ嬉しいです!
実はブースやパンフレットをどういうデザインにしようかと考えた時に、DOTさんの作品の世界観の可愛さを出すっていうことを大きなポイントにしました。
懐かしい原色の小さな風船も、DOTさんの作品の配色とも相性がよかったですよね。

DOTさん:ポスターデザインがシンプルな分、カラフルな風船がイラストにも合っていて。自分で言うのもアレですが(笑)、めちゃカワイイし、ブースに立体感も出て目立って大満足でした。

くんちゃん:DOTさんは今回イラストレーターのブースに出されていましたが、それも他の出展者さんとの差別化に繋がっていたように思いますね。
ブースにサイネージを置いてアニメーションを流してたいたので、それも目を引くポイントになっていましたよね。

DOTさん:あとは掲示していたポスターの右上に、アニメーションが活躍する用途ー「マニュアル説明書」・「プレゼン動画資料」・「研修資料」ーといったキーワードを記載していただいたのも良かったです。
去年まではその部分には「教育」とか「子ども向け」というキーワードを入れていたのですが、今回はより具体的で簡潔な言葉を記載していただいたので、そこに反応して話しかけてくださる方も多かったです。

クリエイターEXPOでの実感と反響

くんちゃん:今回出展されてみて、良かった点や、伸び代に感じた点、もしくは前回の出展と比較してのご感想があればお願いします。

DOTさん:感触として一番大きく感じたのが、来場者の方と会話のキャッチボールができたことですね。
それはキャッチコピーの効果が大きかったように感じるのですが、来場者の方から話しかけてくれたり、「こういうことできるんですか?」と質問してくれる人が前回の出展に比べて圧倒的に多かったですね。質問してくださると、こちらも相手の要望に沿った説明をしやすくなりますね。

くんちゃん:それって大切なポイントですね。実際に私もクリエイターEXPOへは足を運んだのですが、やはり出展者の方と会話をしたブースのことは心に残りますね。

DOTさん:そうですね。イラストのテイストだけで判断されるのではなく、相手が何を求めて話しかけてきてくれたのかを直に聞くことができたのは大きかったです。

くんちゃん:具体的には、キャッチコピーからどんなコミュニケーションが発生していましたか?

DOTさん:「ワンパス」や「アニメーションが作れる」という部分がヒットしていて、「ワンパスって何ですか?」という質問をされる方もチラホラいました。
説明しすぎない、余白を感じられるキャッチコピーだからこそ、対話が生まれたのかなと思います。

くんちゃん:なるほど〜。
ちなみにDOTさんは既に今回のクリエイターEXPO出展の体験談をnoteに書いてくださっていますよね。
その記事の中にある、「魅せ方ってマジ大事」という章が個人的には響きました。これぞセルフプロデュースだなと感じました。

DOTさん:元々のイラストの良さは、多分それぞれ皆さんお持ちだと思うんです。
それを装飾するわけではないのですが、その作品の良さやポイントをしっかり伝えることって、営業活動の重要な「ひと押し」になると思うんですよね。
私も展示会場で他の人のブースを見て周ったのですが、「もっと良さ引き出せそうなのに!」と感じるブースも見受けられました。
だけど「良さを引き出す」って、自分一人でやろうとするとどうしても欠けてくるものだと思うんです。だから誰かに頼ったりお願いした方がいいなと思いましたね。

くんちゃん:たしかにそうですよね。セルフブランディングは、あくまでご本人の実力やクオリティがしっかりあることが前提ではあるのですが、クリエイターEXPOに出展されている方々は修練を重ねてきたことが作品から伝わりましたし、実力のある方ばかりだと思いました。
だからこそ、もっとチャンスを掴みに行ってもいいのに!ということですよね。

DOTさん:今回は本当に単純にくんちゃんとだったからっていうのもあると思うんですけど。なんか一緒に作ってってすごい楽しいなっていうのが一番大きかったです。

くんちゃん:私もめちゃめちゃ楽しかったですね。

DOTさん:私のコメントや出したものに対してどんなクリエイティブがくんちゃんから上がってくるのか楽しみでしたし、実際に素晴らしいものばかりでした。本当にお願いしてよかったなというのが一番の感想です。

くんちゃん:嬉しいです。ありがとうございます。
ポスターやパンフレットを作るときは、DOTさんのイラストをどうやってどうやって主役に置いて構成するかということに一番フォーカス当ててプロジェクトを進めたので、そう言っていただけてすごく嬉しいです。
クリエイターEXPOを経て、何か実際に反響はありましたか?

DOTさん:そうですね、前回の出展時よりは、名刺交換の数は圧倒的に多かったですね。
少し余談なのですが、ポスターやパンフレットを見て声かけてくれた方の中に、某デザイン系出版社でとても有名なデザイン書のシリーズを編集をされている方がいらして。

くんちゃん:えぇー!すごい!

DOTさん:そういった方も自分の作品に興味を持ってくださったのは、個人的にめちゃくちゃ嬉しかったですね。
後からお送りしたお礼のメールに対しても、「イラストもアニメーションも両方できる人はなかなかいないから、お話聞いて面白かったです」とお返事をいただけて。

くんちゃん:お返事いただけたのも嬉しいし、そのご感想もすごく嬉しいですよね。

DOTさん:本当に嬉しかったですね。
DOTとして何ができるのかをキャッチコピーでしっかり打ち出してアピールできたことが効いていたんじゃないかと思うんです。

くんちゃん:今回のイベントをきっかけに、ますますDOTさんのご縁が広がるように応援しています。

DOTさんとくんちゃんの笑顔のツーショット写真。

DOTさんのこれから

くんちゃん:それでは最後に、今後の展望というかあればお伺いしたいなと思っています。

DOTさん:展望というほど大きなものではないのですが、アニメーション制作に関しては、クリエイターDOTとしての営業活動を本格的に打ち出し始めたので、ご依頼が増えていけばいいなと思っています。自分のできることの幅も少しずつ増やしていきたいですね。

くんちゃん:ありがとうございます。
今回ご一緒させていただいたご縁はもちろんのこと、同じ湘南の民として、今後とも応援しています!
ちなみにDOTさんはInstagramにもほぼ連日フィードやストーリーズを投稿されていますし、Youtubeチャンネルもお持ちなので、みなさんそちらでDOTさんの作品をチェックしていただけたらと思います。ぜひぜひご覧ください!
ということで今回のインタビュー以上となります。
お話を伺えて楽しかったです。今後ともよろしくお願いします!

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